石垣島には見たら幸せになれると言われているとても珍しい虹があります。何年か前に写真撮影に成功してニュースになったり、新聞に載ったりしたくらいなんです。
虹と言えば雨上がりの晴れた空によく見ますよね。雨上がりの虹でも見れたらなんか嬉しくなって、今日はいいことあったな♪なんて思えるから不思議です。
虹は虹でも、嬉しくなれるだけでなく幸せになれると言われている虹を「月虹(げっこう)」と言います。月虹とは夜に月明かりでかかる虹で、月の光が大気中の水蒸気に反射して虹に見える自然現象のことです。虹は明るい時に出るものだと思っていましたが、夜の月明かりの中でも出ることに驚きました。
太陽のような強い光ではないので、街灯やネオンの光る都会では見ることのできない現象なんですよ。月の光で光る月虹はとても淡い色なので肉眼では白く見えることもあるのだとか。
珍しくても虹は虹。かもしれませんが、幸せになれると言われるようになったのには理由があります。
それは地球からの月の見え方にあるのです。月は太陽と違い、毎日大きさや形が違います。それによって光り方も変わります。
満月の日は太陽の光に反射して明るく照らしてくれますが、それは月に一度のこと。月に一度の満月の日が月虹が現れる確率が最も高いのです。
それだけではなく、「空気中に水蒸気がたくさんあること」、「月の出ている方向の反対側の空が真っ暗なこと」といった条件があります。これらの条件があわさって初めて月虹が姿を現してくれるのです。
なかなか条件がそろわず見ることのできない現象だから、見ることができた人はラッキー♪ってことで、幸せになれると言われているのです。
というのが石垣島に伝わる幸せ伝説です。月虹は石垣島だけでなくハワイでも見ることができますが、やはりとても珍しい現象で「見たら幸せになれる」とか「大きな祝福の証」と言われているそうです。見れたら幸せになれるかもしれませんが、そんな珍しい現象を見れたこと自体が幸せなのではないかと私は思います。ちなみにハワイでは「月虹」ではなく「ムーンボー」や「ナイトレインボー」と言われています。
月虹を見るためだけに石垣島まではなかなか行けないかもしれませんが、旅行に行った時には月虹のことを思い出して空を眺めてみてください。月虹が見れたらラッキーだし、見れなくても普段は見ることのできない夜空を見ることができるのではないかと思います。それだけでもちょっと得した気分になれると思いませんか?