八重山の英雄「オヤケアカハチ」

“伝説”それは、特定の人物や事物をめぐって語り伝えられ、かつてその事実が本当に起こったと信じられているもののことを言います。
本当にあったのか疑ってしまいたくなるようなことでも、伝説として語り継がれているものは、“事実”ということになるんですね。

独自の文化が根付いていて謎も多い八重山諸島に伝わる文化は奥が深いものばかり。
石垣島もその中に含まれるわけで、石垣島に語り継がれる伝説も、こんなことを言っては不謹慎なのかもしれませんが、興味をそそられてしまいます( ´艸`)

知れば知るほど奥が深く興味をそそられる話しはたくさんあるのですが、中でもいま気になっているのが、八重山の英雄といわれた豪族「オヤケアカハチ(遠弥計赤蜂)」の物語。

さっそく内容から。

それは1500年のこと。
琉球王国は第3代の“尚真王(しょうしんおう)”が権力を拡大していたのですが、それに反発した“オヤケアカハチ”は、石垣島の島民の支持をえて、琉球王国への貢ぎ物を拒否したのです。

怒った尚真王は、オヤケアカハチ征伐のために、オヤケアカハチと同じ波照間島出身で幼なじみという因縁のある豪族の“長田大主(なあたふうしゅ)”を任命。

約3000人の討伐軍を率いた長田に対して、迎え撃つオヤケアカハチの味方は村人たちのみ。これが今も語り継がれている「オヤケアカハチの乱」です。

当然敵うことはなく、追い詰められたオヤケアカハチは、最期の日の前夜に、幼なじみの長田とひそかに会い、村人たちを救うために自らが犠牲となることを志願するのです。

意をくんだ長田は翌日、オヤケアカハチを討ち取り、討伐軍が勝利を収めました。この乱を機に尚真王は八重山諸島を制圧し、1522年には与那国島を制圧して中央集権化を図り、琉球王国の最盛期を作ったのです。

簡単にまとめるとこんな感じのお話し。
結果的には負けてしまったけど、国の侵攻から現地の民俗を守ろうとしたオヤケアカハチは、地元の英雄として伝わっているのです。
結果は残せずとも気持ちは伝わっているから、オヤケアカハチは報われているのかな・・・?

石垣島には、オヤケアカハチの居住跡とされている石垣島南部の丘陵フルスト原(バル)遺跡や、長田大主の妹がオヤケアカハチの乱に協力したことで尚真王から神職を与えられ、没後に墓が祖先神をまつる御嶽(うたき)となった真乙姥(まいつば)御嶽など、このお話しに関する史跡もあるので、そういった場所を巡ってみれば、感慨深いものがあるかもしれませんね( ´艸`)

タコラサー石

沖縄で生活している人からしたら当たり前の場所でも、住んでいない人からしたら一度は行ってみたいと思うのが沖縄!
沖縄にはたくさんの離島があるのですが、そのひとつが石垣島。那覇市から南西に410kmくらい離れていて、台湾からは270kmくらいしか離れていないから台湾の方が近いし、日本だけど日本じゃないような、そんな気がしてしまうような島。
沖縄県内では沖縄本島、西表島に次いで3番目に広い島で、景色がきれいだし、青い海がきれいだし、石垣島鍾乳洞やマンタスクランブル、桃林寺などたくさんの観光スポットがあり、見どころもたくさんあるから、ぜひとも一度は訪れてほしい島!

そんな石垣島にも、言い伝えや伝説といった類の話しがたくさんあるのですが、ちょっとした言い伝えのある場所のひとつに「タコラサー石」という大きな石があります。
ということで今回の主役は、宮良地区高台のタフナー原にある「タコラサー石」ですよ~^^

「タコラサー石」には、“明和の大津波で生き残った人たちがたいまつの明かりを頼りに寄り集まった”という言い伝えがあります。

「明和の大津波」とは、1771年4月24日の午前8時頃に、八重山・宮古諸島を襲った大津波のことで、日本近海で歴史上最大級の津波災害をもたらせたと言われています。
もともと大津波が起こった原因は地震でした。地震の震源地は、石垣島・白保崎の南南東約40kmの海底で、地震の規模はマグニチュード7.4。地震の揺れによる被害は、一部の建物や石垣が崩れるなど比較的軽いものでしたが、大津波が発生したためにたくさんの溺死者が出たのです。

この日、野良仕事で集落の外にいて難を逃れた運天築登之(ちくどぅん)と、御用布を蔵元に納付するために宮良村を離れていて難を逃れた外本御嶽の神司・大久ウナリの2人が、津波の後にこの石に辿り着き、日が暮れかけてからたいまつを焚いていたら、その明りを頼りに生存者が集まってきたので、生存者の救護や食糧の調達をして、一時期共同生活を送ったと言われています。
何日かして村跡へ下りたのですが、この出来事が縁で運天筑登之と大久ウナリは結ばれ子どもをもうけました。長男は運天家、次男は大久家を継ぐことになり、運天家と大久家が今も続いているのは、このことがはじまりなのだとか・・・。

なので、タコラサー石のある場所は、宮良村の生存者たちが集まって共に生活し再起を図った場所でもあるし、運天、大久両家の縁結びの地でもあるんだそうですよ^^

 

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明石食堂

これまでたくさんの“石垣島にまつわる伝説”を紹介してきました。そんな中でも今回は“石垣島で伝説的な名店”と呼ばれているお店をピックアップしてみました~^^♪

お店の名前は「明石食堂」

至って普通な店名ですが、石垣島では“最も有名な食堂”なんですよ~。平日の昼間でも、お店の前の駐車スペースは満車!!このお店の料理を求めて、地元の人はもちろん、観光客の方たちが押し寄せ、大人気となっています^^

混雑時には、入り口のすぐ傍にある“シート”に名前を書いて順番を待つ方式。GWなどの大型連休時には30組ほどのお客さんたちが待つことも・・・!!!

それほどに皆さんを惹きつけるメニューとは一体何なのか・・・紹介いたしましょう~^^

まず、沖縄らしい“八重山そば”や“ソーキそば”があります。更に“野菜そば”も。他にも、かつ丼やライス単品など、メニューを見ただけでは、別に沖縄へ行けばどこにでもあるような、至って普通なお店にしか感じないでしょう。

しかし、このメニューの中の“ソーキそば”の上に乗っている“トロトロに煮込まれたお肉”を食べた瞬間「これだ!!」と思うハズ^^

丁寧な下処理をし、手間暇かけて煮込まれた絶品こそがお客さんたちを“虜”にしている犯人です。お客さんの中には、ソーキ(お肉)のみを追加注文される人もいるぐらいハマる味。

そばのダシも、少し濃いめなので、何度でも食べたくなるような味♪スープをお汁代わりにして、ライスを食べるのもオススメですよ~。

他にも、その絶品のお肉は乗っていませんが、石垣島で採れた野菜がたくさん盛り付けされている「野菜そば」も負けてはいません。軽く炒めているだけなので、野菜の“シャキシャキ感”が口の中で楽しめますし、野菜のエキスとスープとの相性が抜群で
あっという間にすべて飲み干してしまう味なんです。

八重山そばやソーキそばというと、他のお店でも食べることはできますが、野菜そばというのは、完全なる「明石食堂オリジナル」なので、食べてみる価値はありますよ~。

このお店の周辺には「石垣島サンセットビーチ」や「サビチ鍾乳洞」などの観光スポットはありますが、ターミナルや繁華街からは離れています。しかし、このお店に行くためだけに訪れる価値は十分にありますし、始めは気分がのっていなかった人でも、
そばを食べた後には「来てよかったな~また必ず来るからな!!」と思ってしまうハズ^^♪

きっと、皆さんそう思っているからこそ、いつもお客さんが絶えないのでしょう。まさに「伝説的なお店」です。

御神崎の「ブナリツブルイシ(姉の頭石)」

石垣島の絶景ポイントのひとつである「御神崎(うがんざき、おがんざき)」。石垣島最西端に位置する岬で、足元に目をやるとまさに断崖絶壁。切り立つ断崖に打ちつける荒波には足元もすくんでしまうかも・・・。

「御神崎」には、「ブナリツブルイシ(姉の頭石)」と呼ばれる岩があり、この岩には伝説があるのでご紹介しようと思います。

『昔、名蔵に、とても信心深くて働きものの姉と、どうしようもなく怠けもので朝から酒を飲んでブラブラしている弟がいました。
そんな弟に、姉はいつもいつも心を入れかえて、祖霊をうやまい、先祖が残してくれた土地を耕してまじめに働くようにと言い聞かせるのでしたが、弟はなにを言われても気にもとめていませんでした。

ある日の夕方、姉が畑から帰って来ると、弟は悪い友人を呼んでみんなで酒盛りをしていました。怒った姉はおもわず大声で弟を叱りつけると、弟はみんなの前で恥をかかされたと言って、家の中からナタを持ち出してきて姉を切りつけてしまいました。

切りはなされた姉の頭は、弟の首にくらいついて弟をかみ殺すと、そのまま空を飛んで御願崎の先の海の中につき出している岩の上まで行くと、その岩の上にかみついて止まりました。
そして、姉の頭はそのまま石になってしまいました。今でも御神崎の先の岩の上にその石があって、どんな嵐があってもそこからはなれることはありません。』

というものと、他にも

『石垣島崎枝村で、兄と妹の2人が暮らしていました。遠くの田んぼへ出かけて行った兄のために、お弁当を作って持って行こうとした時、マラリアの発作が起こったので、風呂敷のようなかぶり布(フチブイ)に包んである弁当を眺めながら熱が下がるまで寝ていました。

やがて熱が下がり外へ出るとお昼はとっくに過ぎてしまいましたが、包みを頭にのせて道を急ぎました。すると途中で家へ帰ってくる兄に会うのですが、兄は妹を見るなり怒鳴り、包みをわしづかみにすると力いっぱいどこかへ投げつけたのです。

妹は鬼のような形相の兄が怖くて、立ったまま顔を覆っていたため、兄が弁当を投げ捨てたことを知りません。二、三日して恐る恐る「兄さん、この前弁当を包んだフチブイを返してください。大事なものですから。」と言いました。
自分のしたことを後悔していた兄は、弁当を投げた所を探したのですが、見つけることが出来ません。

フチブイのことは、八重山の神々の間で問題になっていました。というのも、妹は将来、崎枝御岳の神司になるはずの人だったからです。このフチブイの包みを、どこかいつも変わらぬ所に置くことになり、村々の神様を呼び集め相談した結果、フチブイの包みは御神崎の先の海に突き立っている大岩の頂上に安置することになりました。のちに、この包みは岩になってしまったので、フチブイ岩と呼ぶようになったとさ・・・。』

というものがあります。

どちらも優しさからおこってしまったことのように思うのですがどうなのでしょう?
なんにしても、こんな伝説があることを思いながらを見ると、感慨深いものがるかもしれませんよ!

人魚像の訴え

きっと皆さん大好きな沖縄~^^!!まさに“国内のバカンス地”であり、年間通してたくさんの人たちが楽しむために・・癒されるために・・・訪れている場所!!
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沖縄本島の観光地で思いっきり、ショッピングや観光スポットで遊んだり、あるいはレンタカーを借りて気ままにドライブを満喫したり♡
どのように過ごすかは“皆さん次第”なのですが、少し変わったTRIP!!“沖縄伝説ツアー巡り”なんていかが^^?

沖縄には、たくさんの「伝説話」があるのを知っていますか^^?
それが本当のことなのか・・あるいはでっちあげの嘘だったのか・・・今も尚、真実はハッキリわかっていないのがほとんどですが、そこがまた新たな疑惑も浮上して、更に興味ひくものとなるのです。

“面白い伝説”“少し怖い伝説”など色々ある中で、今回私が紹介するのは「人魚伝説」
以前にも一度紹介していますが、この人魚伝説にもいくつか違う話が存在しています。

沖縄県・石垣島“川平湾”にひっそりと居座っている人魚の像・・・。遠目から見つけると「何!?少し不気味だなぁ!!」と感じてしまうもの。
そして、近くへ行って見てみると、母親と娘が寄り添っているような銅像が!!しかし、その母親は下半身が人魚の姿をしています。子供は人間なのですが・・・。何も知らずに見ていても“何処か意味深な感じがしてしまうハズ”

さて、この“人魚伝説”の一説を少しお話しましょう^^

昔、島の漁師の網に“人魚”がかかっていたそうな。その人魚は、漁師に「どうか逃がしてください!!その代わりに、人魚の秘密を教えますから」と強くお願いしました。その漁師は、運よく心優しい人だったので、素直に人魚を逃がしてあげます。そうすると人魚は「もうすぐ大津波がやっくるのですぐに逃げてください」と言いました。その言葉を素直に信じた漁師は、早速“高台”へと逃げて、信じなかった村人たちは、津波にのまれて亡くなってしまったそうな・・・。

この話にも、いくつかの説があります。

島によっては“網にかかったのは人魚の子供”だったり“仲間の人魚が助けに来る”など。そして、この伝説の話は“宮古諸島”“八重山諸島”沖縄本島全体へと広まっているんだそう。世間一般の“噂話”でさえ、真実とはかけ離れたものが広まったりしますし、それと同じように伝説の話も、色々な架空の嘘が広まってしまうのでしょうね!!

ちなみに、宮古諸島の下地島に伝わる人魚伝説は、身体を半分食べられてしまった人魚を救うために、仲間の人魚が津波を起こして、下地島の住民全員が波に飲まれて死んだ・・・。というもの。

結局、訴えたいことは「津波が恐ろしい」というところなのかもしれません!!現在、日本は“いつ・どこで”巨大地震が起こってもおかしくない、と言われています。この銅像は言葉を発することは出来ませんが「気を付けて!!」と訴えているように思えませんか??

見たことのない方は、是非!!石垣島へ訪れた際には会いに行ってみて下さいね!!

幸せが訪れる「サガリバナ」

さまざまな伝説が伝わっている石垣島ですが、悲しいお話しばかりではなく、見たら幸せになれるという幸せ伝説もたくさんあるんですよ^^悲しいお話しよりも、女性が好きそうな石垣島に伝わる幸せ伝説のご紹介です。
まぁ伝説と言っても、遥か昔から伝わってきて由来なんかもあるお話しというわけでもないのですが・・・^^;

今回はスポットや現象ではなく、植物です。植物は、どこにでも咲いていて、育てることもできるから、あんまり珍しさがないように思うかもしれませんが、そんなことはありません!
何年に一度というような現象よりは簡単に見れるかもしれませんが、日本では南西諸島でしか咲いていないし、見れる時間が限られているのです^^;

ということで、今回は「幸せが訪れる」、「幸福に導く」が花言葉の「サガリバナ」のご紹介です^^

「サガリバナ」は、サガリバナ科の常緑高木で、東南アジア一帯の熱帯・亜熱帯に分布していて、日本では、奄美大島より南の島々に自生しています。マングローブの後背地や川沿いの湿地に生育していて、きれいな花を咲かせるので、栽培もおこなわれています。
湿った場所で、フジのように下向きに垂れ下がる花を咲かせるので、「サワフジ」という和名がついていて、地域によっては「銭掛け木(ジンカキーギー)」、「モーカバナ」、「キーフジ」などとも呼ばれています。

6月末~7月後半くらいが見頃で、夜に咲いて明け方には散ってしまう儚い花のですが、翌日にはまた別のつぼみが次々となるので、見頃の時期はほぼ毎日のように見ることができます。
淡いピンクや白いフワフワっと咲く花はまるで花火のようで、花と一緒に楽しめるのが香りです。サガリバナが咲くと周囲には甘い香りが漂うのです。きれいな花と甘い香り、幻想的な雰囲気に、幸せに酔ってしまいそうです♪

南西諸島で見ることができるのですが、花が咲き見頃が来るとサガリバナを見るツアーもあるほど人気があるんですよ!それくらいサガリバナを見たいと思っている人が多く、人を惹きつける魅力があるということなんでしょうね^^
それに、花だけなら写真で見ることもできますが、香りはその場所に行かないとわかりませんしね^^

きれいなものや、かわいいものは見ているだけで癒されるし、幸せな気持ちにしてくれますよね^^
夜空に咲くきれいな花と甘い香り、そして幸せが訪れるという花言葉もありますが、サガリバナを見れたこと自体が幸せのように思います^^

星砂の伝説

竹富島は沖縄県の八重山諸島に属していて、石垣島から高速船で約10分、約6キロの距離にあります。周囲は約9キロで民家の赤い屋根にはシーサーが構え、皆さんが思い描く古来の沖縄の風景が広がっているんです。遠浅で抜群の透明度を誇る「コンドイビーチ」など海水浴を楽しめ、水牛が道を歩く姿に驚くでしょう。
島のあちこちに猫がお昼寝していて猫好きの人にはたまらないんです!

誰もが一度は行ってみたいと思うに違いありません。

そんな竹富島に昔から伝わる伝説があります。
十二支の子の方角(北)にある星を父星といい、 午の方角(南)にある星を母星と言いました。
「母星は子供を生みたいけれど どこで生んだら良いでしょうか?」と天の大明神に相談をしました。すると大明神は地上を眺めて、竹富島の美しい珊瑚の海を見て、「竹富島の南の海で生むといいだろう。」と言ったのです。そして母星は、言われたままに竹富島の南の海にたくさん子供を生んだのです。すると、海の神の七龍宮神が「私に相談なく勝手に 子供を生むのは許せない。」と、激怒し、海の大蛇を使って星の子供達を全て噛み殺させてしまったのです。
噛み殺された星の子供達の死骸は、小さな星の形となって海を漂ったのです。そして竹富島の南にの東美崎(アイミシャン)の浜に打ち寄せられました。
これが竹富島の星砂です。打ち寄せられた死骸を見てかわいそうに思った、東美崎の神女は天国に帰そうと考えて星砂を集め御嶽の香炉に入れたのです。
すると星砂達は、祭りの時に神司の焚く香の煙とともに天に昇って行ったのです。このことから竹富島では年に一度の祭の時には、必ず香炉の星砂を入れ替えるそうです。

そのためか、竹富島の牛の方向の空には星がたくさん光っているといわれているんです。

こんな悲しいお話があるなんてびっくりしました。実は竹富島「日本一の星空」といわれているんです。集落の西にある桟橋からの眺めは本当に絶景です。
大気のゆらぎが少ないから星がはっきり見えるんです。この夜景を見ると心が洗われそうです。
夜空

しかし星砂は単なる砂ではなくて、直径2~3ミリで角の生えた小さな粒有孔虫の殻なんです。 ぱっと見るとかわいい星の形に見えますよね。
星砂を持っていると幸福が訪れると言われ、近年では観光客などの採取によって、出会えるときとそうでない時があるようです。私も昔お土産で小瓶に入った星の砂もらったことがあるなぁ~。と思い出しました。

この先竹富島に行かれる方、母星が悲しむので星砂の取りすぎには気をつけて下さいね。

星空伝説

日本の中でかなり南に位置していている石垣島。
美しい星を見られることから別名「星の島」とも言われているそうです。
今のように時計やカレンダーのない時代には、その星が日々の生活の道しるべにもなっていたんだとか!
なんだかロマンチックですよね。^^

そこで今回は、星空にまつわる伝説をご紹介したいと思います。

むかしむかし、石垣島から南にある黒島に、胸が4つある美しい娘が暮らしておりました。
年頃になった娘の元には、連日たくさんの男たちが「結婚をしてください!」と訪れるようになりました。
胸のことは恥ずかしいけれど秘密にしておけないと考えた娘は正直に男たちに打ち明けていったところ、驚いた男たちは、どんどんと去っていったそうです。
しかし!一人の男だけは強く娘に求婚してくれたので、その男と結婚し、子宝も恵まれ、平和に暮らしていたんだそうです。

そんなある日、遠く沖縄本島「首里の王様」から娘あてに「自分の元へ来るように!」と伝言がやってきました。現代のように交通機関の発達していな時代ですから、黒島から沖縄本島へ行くという事は二度と帰れないという事を意味します。
娘は嘆き悲しみましたが、王様のいう事は絶対!逆らうことは不可能です。
「もしも、二度と帰る事が出来なくても、私は星になってあなたたちを見守っています。春の田植えのころと、夏の稲刈りのころに、南の空を見なさい。空にひときわ輝く大きな星となり、私はあなたたちを見守ります。」と子供たちに言葉は残し王の元へ旅立っていきました。

やはり母は二度と戻ってこず、子供たちは、母の言葉を思い出し毎年田植えのと稲刈りの時期には、南の空に現れる2つの大きく輝く星を「アブー(お母さん)」と呼び続け暮らしていくしかなかったそうです。

なんて悲しいお話なんでしょうね・・・。^^;

しかし、島民にとっては田植えと稲刈りの時期をきめる大切な2つの星「パイガ星」「アブー星」との出会いの伝説とも言えるのかもしれません。
ちなみに、この星は「ケンタウロス座のα・β星」のことなんだそうですよ。^^

このような星にまつわる民話や伝説が多く残っている石垣島では、
毎年8月に「南の島の星まつり」と題し、美しい星空を愛でるイベントが開催されています。
このイベントの皮切りに行われる「石垣島一斉ライトダウン」が凄い!!
なんと島内の電燈を消すことによって、市内に天の川を出現させようというんです。
これは、島民一人ひとりが石垣島の美しい星を大切に思い協力し合わなければ実現できない難しいイベント。普通ではなかなか出来そうもないことだけど、それを実現してしまう石垣島の“しまんちゅ”は素敵!
自分の目で天の川を眺めることができるなんて感動しないわけがないですよね。^^

天の川

貴方も石垣島に伝わる伝説を思い浮かべながら、遠い空の向こうに輝く「ケンタウロス座のα・β星」に思いをはせてみませんか??

フチャギ

日本で唯一、南十字星が見えると言われる宮古島と八重島諸島。
そのひとつである石垣島は88星座のうち84もの星座を見ることができる素敵な島!
そんな魅力的な島は、日本最高の観光地とも言われ一年中、多くの観光客で賑わっています。
観光イベントの多くも開催され、星空を楽しむ「南の島の星まつり」というものも人気なんですよ。^^
そんな星の美しい石垣島には、星空にまつわる民話、伝説も多くありますので少しご紹介しますね♪

まず、旧暦の8月15日は、中秋の名月「十五夜」。石垣島では、お月様をみながら伝統舞踊などを楽しむ「十五夜祭」があります。十五夜といえば月見団子ですよね。でも、こちらのお月見団子を見たらびっくりしますよ~~。
楕円形の餅につぶつぶ小豆をまぶした「フチャギ」という私たちのお月見のイメージとは全然別物が供えられています。
この米粉を練って蒸し上げたお餅は、砂糖も入ってなく、小豆塩ゆでのまま、まぶされているだけのもの。味はともかく、昔からこの地方で、豊作を祈願し、ヒヌカン(火の神様)、仏壇、神棚にお供えしているそうです。小豆は、魔除けの力があるとされていて、そのままの形でまぶしたふちゃぎを食べると、災いを遠ざけるというありがたいものなのです。
その地方の文化なんですね~~~。

そして、この「フチャギ」には、誕生エピソードがあって・・・

昔、あるところに魔物に惑わされた人が自分でも気づかないうちに、墓に入れらていました。
そこに、たまたま通りかかった人がいて、声を発することができない惑わされた人は、必死の思いで通りかかった人の肩をつかんだら何とその拍子に墓から出ることができたんだとか!
いきなり肩を冷たい手でつかまれた人は、ビックリして走って逃げようとしたけれど、その惑わされた人の話を聞きき、家族の元までその人を連れて行ってあげたんだそうです。
惑わされた人の家では、いなくなって49日たつので、葬儀の準備をしていたのですが、本人が生きて帰ってきて、びっくり。なにはともあれ、無事帰ってきたとみんな大喜び。葬儀のために準備していた餅に祝いの意味をこめて、小豆をまぶして食べた・・・という言い伝え

この偶然のとりあわせで、できた「吹き上げ餅」がいつしか「フチャギ」と呼ばれるようになったということです。今では、お月見のときにあたりまえのように、お供えされるようになった「フチャギ」。まさに伝説のお餅ですね。

十五夜は、月の不思議なパワーが全開になるといわれています。その日の月の明かりには何でも見通す力があり、人に取り付いた魔物も月の光に見通され逃げ出すとか。とりあえず、この「フチャギ」を食べて、厄払いしたいものですね。
昔は、お月見シーズンだけのものだったらしいですが、今では、年間を通して売っているお店もあるようです。

美しい夜空を仰ぎつつ、「フチャギ」を食べてみませんか?

 

 

幸せ伝説「月虹(げっこう)」

石垣島には見たら幸せになれると言われているとても珍しい虹があります。何年か前に写真撮影に成功してニュースになったり、新聞に載ったりしたくらいなんです。

虹と言えば雨上がりの晴れた空によく見ますよね。雨上がりの虹でも見れたらなんか嬉しくなって、今日はいいことあったな♪なんて思えるから不思議です。

虹は虹でも、嬉しくなれるだけでなく幸せになれると言われている虹を「月虹(げっこう)」と言います。月虹とは夜に月明かりでかかる虹で、月の光が大気中の水蒸気に反射して虹に見える自然現象のことです。虹は明るい時に出るものだと思っていましたが、夜の月明かりの中でも出ることに驚きました。
太陽のような強い光ではないので、街灯やネオンの光る都会では見ることのできない現象なんですよ。月の光で光る月虹はとても淡い色なので肉眼では白く見えることもあるのだとか。

珍しくても虹は虹。かもしれませんが、幸せになれると言われるようになったのには理由があります。
それは地球からの月の見え方にあるのです。月は太陽と違い、毎日大きさや形が違います。それによって光り方も変わります。
満月の日は太陽の光に反射して明るく照らしてくれますが、それは月に一度のこと。月に一度の満月の日が月虹が現れる確率が最も高いのです。
それだけではなく、「空気中に水蒸気がたくさんあること」、「月の出ている方向の反対側の空が真っ暗なこと」といった条件があります。これらの条件があわさって初めて月虹が姿を現してくれるのです。
なかなか条件がそろわず見ることのできない現象だから、見ることができた人はラッキー♪ってことで、幸せになれると言われているのです。

というのが石垣島に伝わる幸せ伝説です。月虹は石垣島だけでなくハワイでも見ることができますが、やはりとても珍しい現象で「見たら幸せになれる」とか「大きな祝福の証」と言われているそうです。見れたら幸せになれるかもしれませんが、そんな珍しい現象を見れたこと自体が幸せなのではないかと私は思います。ちなみにハワイでは「月虹」ではなく「ムーンボー」や「ナイトレインボー」と言われています。

月虹を見るためだけに石垣島まではなかなか行けないかもしれませんが、旅行に行った時には月虹のことを思い出して空を眺めてみてください。月虹が見れたらラッキーだし、見れなくても普段は見ることのできない夜空を見ることができるのではないかと思います。それだけでもちょっと得した気分になれると思いませんか?